コラム

【第29回】研修成果を「見える化」する重要性

研修成果を「見える化」する重要性

こんにちは。企業研修の講師派遣・講師育成を行っている、エス・エー・エス株式会社です。

 

多くの研修ご担当者様が口を揃えておっしゃるのが、「成果のある研修をやりたい」ということ。しかし、どんなに有意義な研修を実施したとしても、きちんとした成果検証が行われない限り、実際にその研修が実務に活かされたのかどうか判断する術はありません。

 

そこで有効なのが、研修成果の「見える化」です。今回は、研修成果の見える化がもたらすメリットについて、お伝えしていきます。

 

研修成果の「見える化」が重要な理由

 

成果のない研修は当然、実施する意味がありません。それは誰しも理解していることでしょう。しかし、企業様によっては、研修を実施すること自体が目的化してしまっているケースも少なくないのが現実です。そのような状態の根本にある原因は、研修成果を「見える化」するための取り組みが積極的に行われていないからだと考えます。

 

研修成果の見える化は、社内の人材育成制度を確立するうえで絶対に欠かせないものです。本来、人材育成は全社一丸となって取り組むべきことであり、そのためには全社の共通認識として、人材育成に関する客観的なデータが必要となってくるからです。つまり、人事部などの研修担当部署が、経営層や現場を巻き込んだ制度づくりを推進していく過程で、研修成果の「見える化」が大いに役立つのです。

 

まず、経営層に対しては、研修の成果を客観的なデータとして示すことで、費用対効果を証明して今後の予算獲得の根拠とすることができるでしょう。また、経営層の人材育成への関心を高めることにもつながるかもしれません。後者を狙うなら、組織の経営ビジョンに寄り添った人材戦略の一環として、研修を位置づけることが重要です。特に中小企業であれば、新卒・中途採用が「売り手市場」になると優秀な人材の確保に苦戦することも多く、採用以上に社内育成に力を入れたいと考える企業も少なくありません。そんなときに研修成果を根拠とする人材戦略が提示できれば、経営層の理解を得られ、今後のプロジェクトを推進させやすくなる可能性があります。

 

一方、現場が研修に求めるものは、より実質的な成果でしょう。現場社員は業務の合間をぬって研修を受けるわけですから、そこで得られるものがなければ当然モチベーションは下がってしまいます。そのため、充実した内容の研修を実施するのはもちろんですが、研修成果を見せることで、研修前後で自分自身のスキルや考え方によい変化が現れたことを実感させ、満足度を高めることが重要です。また、研修を受講した現場社員の上長がその成果を知りたい場合にも、客観的なデータを提示することができれば、現場との協力・連携体制を築くことができます。

 

そして何よりも、研修成果の「見える化」は、中長期的な計画に基づいた人材育成を可能にします。成果が見えてくると、習熟度の向上を知ることができるのと同時に、今後の課題も見つかることでしょう。そしたら次は、その課題を解決するための研修を実施する、といったように、PDCAを回しながら人材育成を推進させることができるはずです。

 

研修成果の見える化への具体的なアプローチとは?

 

PlusOne研修は、研修の実施をより有意義なものにし、クライアント企業様の人材戦略の実現のお手伝いするために、研修成果を「見える化」するサービスの充実に取り組んでいます。

 

もっともポピュラーな導入事例としては、研修前後で実施するアンケートが挙げられます。研修前のアンケートでは、受講生の苦手分野や習熟度、補強が必要なテーマなどを洗い出し、研修プログラムの企画に反映させます。そして、研修後に再びアンケートを実施することで、研修の成果を測定します。実務的な知識や技術の向上を目的とする研修の場合は、習熟度を測定するために研修前後でテストを行うこともあります。アンケートと同様に、研修前後で比較し、その結果をくわしくレポーティングしています。

 

もしくは、グループワーク後、学んだことについて各自プレゼンテーションする機会を設けたり、研修内容を踏まえたうえで今後のアクションプランを発表してもらったりなども可能です。企業様の課題に応じた方法で、研修成果の「見える化」をご提案します。

 

成果が見えると、必然的に次の一手がわかるようになり、PDCAを回しながら計画的に人材戦略を推進することができます。「研修をやりっぱなしで終わっている……」「現場社員の研修参加のモチベーションが低い」などの課題を抱えている企業様は、ぜひ一度ご相談ください。

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