コラム

【第30回】ハラスメント研修を実施する意義とは

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こんにちは。企業研修の講師派遣・講師育成を行っている、エス・エー・エス株式会社です。

近年、マネジメントの分野において重要視されているのが「ハラスメント対策」です。社内のハラスメント行為には、「セクシャル・ハラスメント」や「パワー・ハラスメント」など、さまざまな種類がありますが、いずれにおいても社員の士気やパフォーマンスを下げたり、会社全体の空気を悪化させたりと、組織にとって明らかな損失を招くことになりかねません。

このような認識が世間的に広がるとともに、「ハラスメント研修」の需要も高まりつつあります。今回は、社内でハラスメントが起こってしまう背景と、それに対してどのように対策していくべきなのか、お伝えしていきます。

ハラスメント行為はなぜ起こる?

先ほどもお伝えしましたが、「ハラスメント」にはさまざまな種類があります。代表的なものとしては、相手の合意を得ることなく性的な言動を起こす「セクシャル・ハラスメント」や、職場での権限を悪用して相手を抑圧する言動を起こす「パワー・ハラスメント」などが挙げられます。そのほか、「モラル・ハラスメント」や「アルコール・ハラスメント」なども問題になっています。

こうしたハラスメント行為の背景にあるのが、「コミュニケーションの齟齬」や「自己理解と他者理解の不能」という問題です。平たく言えば、自分の発言や行動が相手にどのような影響をおよぼすのか、想像する力が欠けていることによって引き起こされます。プライベートな関係であれば、ある程度までは看過される部分もあるかもしれませんが、ビジネスの場ではそうはいきません。

つまり、「自分は何とも思わない(自分にとっては当然のことだ)から、相手にとっても同じだろう」という勝手な思い込みが、周囲を困惑させ、不当に傷つけたり不快感を与えたりすることにつながるのです。また、発言や行動において、自分と相手の立場(職位)や性別、道徳観などの違いについて、一切の配慮がないことも原因のひとつでしょう。

ハラスメント研修がもたらす変化とは

ハラスメント研修においては、上述のようなハラスメントを生じさせる背景を学ぶとともに、グループワークも有効でしょう。グループワークでは、共通のテーマについてディスカッションをおこなうことで、多種多様な考え方や振る舞い方を知ることができます。同じ対象について考えていても、人によって捉え方が異なるということを、改めて認識する機会となるはずです。また、ケーススタディによって、ハラスメントが起こった場合の危機意識を持つことも重要です。何か問題が起こったとき、個人だけでなく、企業にも損害が生じるというリスクを強く認識しなければなりません。

なお、ハラスメントの問題は個人の生い立ちや価値観によるところも大きいため、一度研修を実施したから大丈夫、とは言い切れないのが現実です。人はすぐに価値観を改めることはできませんし、研修では気付きが得られたとしても時間の経過とともに認識が薄れることもあるでしょう。そのため、定期的に何度も繰り返し研修をおこない、注意喚起を続けていくことが大切なのです。

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