コラム

「会社と個人の関係を再定義する時代」その2

「会社と個人の関係を再定義する時代】その2

少し期間が空いてしまいました。
前回
「人生を丸抱えしてきた、ある意味ギュッと一心同体の関係だった組織と個人が、
ちょっと距離をおいていくことになっていきます。
この時、組織と個人の再定義が発生していくのです。」
このような文章を最後に書いておりました。この続きからです。

もう一度書きますと、私は今までの関係が悪だった、と思っていません。
私はこういった関係を持つ企業に救われた人間です。
過保護かもしれませんが、個人の人生を守る機能でしたし、
その代わりに企業が得ている忠誠は企業の強みになり得ていたのです。

しかしながら、もうすでに企業は個人の人生を守る力を持っていません。
ということは個人の忠誠を得る力も弱まります。
では「ジョブ型」への移行が良いのでしょうか。
企業によってはすでに始めていますし、良い場合もあるのではないかと思います。
「契約」のみの関係への移行です。
正直に申し上げれば、私はまだこの移行に答えを見いだせていません。

その移行が効果的になるにはその環境が全く整っていません。
大学教育はビジネスの即戦力として設計されていませんし、
ビジネススクールも補助的な役割に留まっているのが多いです。
法整備としても解雇などが今の状態だと難しいでしょう。

またグルーバルで考えると、これは日本がどうこうではなくなるものの、
文化的な受け入れやすさもあります。
日本人が集団主義的かどうかは、その通説に対しての批判もありますが、
古典的研究であるホフステッドの50を超える国や地域のIBM社員への国際調査を
行っています。その中で文化的価値の5次元を抽出しているのですが、
「不確実性の回避」という項目で日本は回避志向強から数えて7番目なのです。
これは日本の従業員が、長期雇用、キャリア・パターン、退職金、健康保険などを
重視するとなっています。
また日本を含む東洋文化に生きる個人の間では「相互協調的自己観」が優勢であると
言われています。

上記のことから、移行していく流れにあるようだが、
それが良い形かはわからないし、この5年から長ければ10年くらいは、
良い影響よりも悪い影響の方が出やすいのではないかと思っています。

じゃあ、どうすれば良いの?ということで、私が今考えているのが、
「会社と個人の関係を調整する」ということです。
白黒つける、契約関係か、家族関係かではなく、
「会社と個人の相互支援関係」ではないかと思っています。
会社は個人のキャリア、生き方を支援すること
個人は自分のキャリア・生き方を作りながら会社の利益作りに貢献していくこと
この2つを会社の基本文化としていくことです。
これには契約の自由度、正社員になったり、状況によって地域社員に移行したりなどが
必要になったりしますが、まずは基本的な文化として提案していっています。

今日はここまでです。
また次回続きを書いていきたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございます。