コラム

【第6回】講師に求められるスキル(1)-伝える力

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こんにちは。企業研修の講師派遣・講師育成を行っている、エス・エー・エス株式会社です。
このコラムでは、研修講師を志望している皆さんや企業研修を検討している担当者の方に向けて、当社の「PlusOne研修」に込められた想いをお伝えしています。

前回まで「PlusOne研修」が他社の研修と違い、どんな特色やこだわりがあるのかを紹介してきました。
今回からは、講師として活躍したいと考えている方にぜひ読んでいただきたい、当社の考える「講師に求められるスキル」をテーマに、コラムを連載していく予定です。

初回は講師に必要なスキルの基本であり、意外と正しく理解されていない「伝える力」について、ご説明していきましょう。

「伝える力」を誤解していませんか?

皆さんは「伝える力」と聞いて、どんなスキルのことを想像しますか?「話し上手な人」というふうに解釈する人も少なくないのではないでしょうか。確かにそれも重要ですが、それだけでは「伝える力」が100%優れているとは言い難いと、当社は考えています。

「話が上手い」というのは、より具体的にいえば「伝えるべきことをきちんと整理したうえで、多くの人が理解できるように構造化し、論理的に説明できる」ということです。こういった能力は「伝える力」の大前提ではありますが、残念ながらこれだけでは不十分です。

講師の方には、全国各地のあらゆる企業や団体に向けて研修を行っていただきます。各企業や団体によって抱える課題はさまざまで、かつ研修に参加する社員(職員)のバックボーンも人それぞれ。そのような背景を無視して、毎回同じ語り口で話していると、「伝わる人もいれば伝わらない人もいる」といった状態になりかねません。

では、どうすれば正しい「伝わる力」を身につけられるのでしょうか。

状況に応じた柔軟なコミュニケーション

しばしば誤解されがちですが、研修は相手ありきのコミュニケーションです。一方的な講演ではないので、相手に応じて柔軟に変化させることが必須といえるでしょう。

身近な例で考えてみてください。友人と会話しているときに、相手が自分のいいたいことだけを延々と語り、こちらの反応も一切気にせずにしていたら、どう感じるでしょうか。多くの人は「自分が聞いている意味あるの?」と居心地が悪くなったり、「ただ自分の話をしたいだけなんだな」と不快に感じたりするでしょう。研修における、講師と受講者の関係もこれと同じです。

講師は受講生が今どんな心理状態でこの場に座っているのか、リアルタイムに意識しておく必要があります。「あまり理解できていないかな?」と思えば、言葉や表現を言い換えてみたり、わかりやすい例え話を出してみたりなど、その場に適した柔軟な対応が大切です。これがきちんと身についてこそ、本当に「伝える力」が優れている講師だと考えます。

そのためには、受講生の様子を的確にとらえて見抜ける「洞察力」が欠かせません。これについては次回、くわしくご説明していきましょう。

今回のコラムは以上です。ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
次回のテーマは「講師に求められるスキル-洞察力」です。どうぞお楽しみに。

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